◎イギリスのインフレ率はG7の中で最も高く、食品価格の高止まりが足を引っ張っている。
2023年3月14日/イギリス、ロンドン、賃上げを求める医療労組のデモ(Alastair Grant/AP通信)

イギリス国家統計局(ONS)が24日、先月の消費者物価指数(CPI)を公表した。

それによると、4月のCPIは前年同月から8.7%増となり、この1年で最も低くなった。3月は10.1%だった。

金融市場は8.3%まで低下すると予想していたが、食品価格の高止まりが数字を押し上げた。ガス卸売市場の価格はロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、最低水準となっている。

イギリスのインフレ率はG7の中で最も高く、食品価格の高止まりが足を引っ張っている。ONSによると、生鮮食品を除く食品価格は前年から19%増となった。

ハント(Jeremy Hunt)財務相は24日、インフレ率が一桁になったことを歓迎する一方、「食品価格はまだ高すぎる」と懸念を示した。

地元メディアによると、ハント氏は3日に食品メーカーの幹部らと家計負担を軽減する方法について話し合ったという。

国際通貨基金(IMF)は今週、イギリスのインフレ率について、イングランド銀行(中銀)の目標値である2%台に戻るのは2025年半ばと予想。今年初めの予想を6カ月後ろ倒しした。

イングランド銀行も他国の中銀と同じく利上げを推進。主要政策金利は15年ぶりの高水準となる4.5%まで引き上げた。

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