◎国会で可決されれば、16歳以上のスペイン国民は自由に、12歳以上は裁判所の許可を得て性別を変更できるようになる。
2017年7月1日/スペイン、首都マドリードで行われたプライド・パレード(Getty Images)

スペイン政府は27日、LGBTQ+(性的少数者)の権利に関する法案を承認した。国会で可決されれば、16歳以上のスペイン国民は自由に、12歳以上は裁判所の許可を得て性別を変更できるようになる。

この法案はサンチェス政権の左派政党「United We Can」が推進し、約1年前に提出されたが、見直しに時間がかかった。

サンチェス(Pedro Sanchez)首相率いる社会労働党はスポーツなどの分野で女性が不利になる可能性があるという指摘を受け、この法案に反対していた。

この議論はサンチェス氏が内閣改造の際、この法案を最も強く批判していた閣僚を解任したことで終息した。

政府報道官は記者団に対し、「私たちは性的少数者の生活が重要であるという非常に明確なメッセージを送りたい」と語った。

この法案が原案のまま議会で可決されれば、16歳以上のすべてのスペイン国民は4ヶ月の間に2回、性別と名前を自由に変更できる。現在は複数の医師による診断が必要である。

14~16歳のティーンエイジャーは親の許可を得ることで変更できる。12~14歳は裁判所に書類を提出する必要があり、12歳以下は名前のみで性別の切り替えはできない。

司法評議会はこの法案を承認したが、10代の若者が自由に性別を変更できる年齢をスペインの成人年齢である18歳に引き上げるよう勧告していた。

欧州最大級のマドリード・プライド・パレードは7月1日から始まる予定。

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