◎フィツォ首相は国家安全保障にかかわる重大犯罪などを扱う特別検察庁を廃止し、その権限を地方検察庁に移管したいと考えている。
スロバキアのチャプトバ大統領(Getty Images)

スロバキアチャプトバ(Zuzana Caputova)大統領は18日、フィツォ政権による刑法改正案に改めて強い反対の意を表明した。

チャプトバ氏は議会演説で、「改正案は法の支配を危うくし、社会に予測不可能な損害を与える可能性がある」と語った。

またチャプトバ氏は「このような重大な刑法改正が適切な立法手続きなしに行われることは前例がない」と強調した。

フィツォ(Robert Fico)首相は国家安全保障にかかわる重大犯罪などを扱う特別検察庁を廃止し、その権限を地方検察庁に移管したいと考えている。

地検は少なくとも20年以上、そのような事件を扱っていない。

その他の変更には執行猶予付き刑の導入、汚職やその他犯罪に対する刑罰の軽減、時効の大幅な短縮などが含まれる。

フィツォ政権は法案の審議を速やかに済ませたいと考えているようだ。フィツォ氏の3党連立政権は国会で過半数を占めており、チャプトバ氏が法案の署名を拒否しても過半数の賛成で覆すことができる。

チャプトバ氏は改正案を採決する前に適切に審査・協議するよう国会に要請した。

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