◎暫定政権を含む新政権は発足から30日以内に信任投票で国会の承認を得る必要がある。
スロバキアのチャプトバ大統領(Getty Images)

先月発足したスロバキアのオドル政権が苦境に陥っている。

地元メディアによると、国会(一院制、定数150)で15日に行われたオドル政権の信任投票は賛成34ー反対43となり、不信任が確定した。

国会は昨年末、ヘゲル(Eduard Heger)元首相の不信任決議案を賛成多数で可決。それ以来、どの政権も発足から30日以内に行われる信任投票で不信任を突きつけられてきた。

先月15日にオドル政権を承認したチャプトバ(Zuzana Caputova)大統領は、今度はこれを解任しなければならない。

大統領府は信任投票後に声明を発表。「9月末の総選挙まで暫定政権が国を率いることになる」と強調した。

チャプトバ氏は当初、解散総選挙までヘゲル氏に暫定政権を率いるよう要請した。しかし、閣僚が次々に辞任し、ヘゲル氏は辞任に追い込まれた。

暫定政権を含む新政権は発足から30日以内に信任投票で国会の承認を得る必要がある。

大統領府は声明の中で、「暫定政権は限られた時間の中で国を安定させ、来年の予算案を起草したり、必要な法整備などを行い、9月末の総選挙に備える必要がある」と述べている。

ヘゲル政権はウクライナに兵器を供与し、ウクライナ難民を積極的に受け入れてきた。

オドル氏もこれに倣っているが、フィツォ(Robert Fico)元首相を含む野党指導者の一部はウクライナへの軍事支援やEUの対ロシア制裁に反対を表明している。

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