◎改正案を起草したのは偽情報を流すことで知られる地元のインターネットテレビ局に勤務したことがあるマルティナ文科相である。
スロバキアの公共放送RTVSの職員が10日、政府与党の公共放送再編計画に抗議するため、首都プラチスラバでデモ行進を行った。
フィツォ政権は4月24日にこの再編法案を閣議決定。現在国会で審議している。
フィツォ(Robert Fico)首相はRTVSが政治的に偏っており、政府与党を敵視していると主張。体制の見直しが必要であると訴えてきた。
それによると、組織改正後のRTVSの最終決裁権を持つ評議会の委員9人は政府が選出する。評議会は番組ディレクターを選出し、理由を示さずに解任できる権限を持つ。
チャプトバ(Zuzana Čaputová)大統領、地元のジャーナリスト、野党、国際メディア組織、EUの執行機関である欧州委員会がこの改正案を批判してきた。
RTVSは公式ホームページに声明を投稿。「職員の抗議する権利を尊重する」と述べ、デモを擁護した。
デモ隊はプラチスラバの中心部を2時間ほど練り歩き、文科省前で集会を開いた。
RTVS労組は政府に対し、▽現在のRTVSのシステムを維持し▽報道を維持できる財源を確保し▽報道と表現の自由を保障するよう求めている。