◎閣僚を含む多くの与党議員が複数の汚職スキャンデルで起訴されている。
2024年2月7日/スロバキア、首都プラチスラバ、フィツォ政権の刑法改正案に抗議するデモ(AP通信)

スロバキアの首都プラチスラバでフィツォ政権の刑法改正案に抗議するデモが行われ、数千人が参加した。

デモ隊は国会前の広場でフィツォ(Robert Fico)首相に退陣を要求。刑法改正案を「とんでもない悪法」と呼び、非難した。

フィツォ氏率いる連立与党は国家安全保障にかかわる重大犯罪などを扱う特別検察庁を廃止し、その権限を地方検察庁に移管したいと考えている。

地検は少なくとも20年以上、そのような事件を扱っていない。

その他の変更には執行猶予付き刑の導入、汚職やその他犯罪に対する刑罰の軽減、時効の大幅な短縮などが含まれる。閣僚を含む多くの与党議員が複数の汚職スキャンデルで起訴されている。

政府与党は法案の採決を8日に延期すると発表した。

EUの執行機関である欧州委員会はフィツォ政権が推奨する汚職やその他犯罪に対する刑罰の軽減に疑問を呈している。

最大野党PSの党首は演説で、「フィツォ政権は民衆の力を恐れている」と語った。「彼らは明日、法案を採決すると言っていますが、それは始まりに過ぎません。独裁を受け入れますか?」

チャプトバ(Zuzana Caputova)大統領は先月末、この刑法改正案に拒否権を行使すると表明。与党が国会で過半数の賛成(国会の優越)によりそれを覆せば、憲法裁判所に異議を申し立てる用意があると述べた。

野党も同様の措置を準備している。

憲法裁判所は法律に関する国の最高意思決定機関であり、その決定を覆すことはできない。

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