◎野党は与党・セルビア進歩党(SNS)が先月の国民議会選(一院制、定数250)と地方議会選で票を操作したと主張している。
2024年1月16日/セルビア、首都ベオグラード、ブチッチ政権に抗議するデモ(AP通信)

セルビアの首都ベオグラードで野党主催の反政府デモが再開され、数千人がブチッチ政権に退陣を要求した。

野党は与党・セルビア進歩党(SNS)が先月の国民議会選(一院制、定数250)と地方議会選で票を操作したと主張している。

SNSは両選挙で地滑り的勝利を収め、野党デモに「外国勢力が関与している」と主張。「左翼ゲリラが外国勢力と結託して、国家機関を乗っ取ろうとしている」と非難した。

デモを主催した野党議員のひとりは演説で、「地球全体が、泥棒が選挙で不正を働いたことを知っている」と叫んだ。「独裁者の支配下にあるセルビアに自由で公正な選挙はありません。もし私たちがこの闘いをあきらめたら、民主的な選挙は永遠に行われないでしょう...」

選挙管理委員会と憲法裁判所はこの選挙に関する野党の申し立てを退けている。

欧米の選挙監視団は投票箱に特定の個人が票を詰め込んだり、有権者の買収が散見されたと指摘している。

一部の地元選挙監視団もセルビア全土や近隣諸国の有権者がベオグラードで投票するためにバスで運ばれたと主張。ある野党議員はブチッチ政権の支持者が偽の住所を何度も申請し、数十回投票したと主張している。

ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領とSNSはこれらの主張を「とんでもないデモ」「左翼ゲリラのプロパガンダ」などと呼んでいる。

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