◎外国エージェントに指定された個人や団体は、多くの制約と面倒な手続きを処理しなければならず、無視すれば禁固刑を科される可能性がある。
2020年3月1日/ロシア、首都モスクワ、政府の取り締まりと拷問に反対する女性活動家(Dimitar Dilkoff/AFP通信/Getty Images)

ロシアで活動する人権NGO「CPT(Committee for the Prevention of Torture)」は12日、司法当局から「外国エージェント(手先)」に指定されたため、解散すると発表した。

CPTはロシア当局の人権侵害や拷問に反対する人権団体のひとつで、2000年に設立された。

CPTはテレグラムに声明を投稿し、「外国エージェントに指定された状態で活動することはできない」と説明した。「私たちはチェチェン紛争を含むロシアの複数の人権侵害を調査してきました。当局は私たちを有害な組織とみなし、活動を事実上禁じたようです...」

CPTは「11日付けで解散するとメンバーに通知した」と述べた。

「政府は拷問が政策の一部になったことを認めたのです...」

CPTに詳しい活動家によると、この団体は2015年と2016年にも外国エージェントに指定されたため、活動形態を変えながら政府の取り締まりや拷問の実態を調査していたという。

ロシアは2012年に外国人エージェントに関する法律を導入し、NGO、報道機関、ジャーナリストや活動家を含む反対派に適用範囲を拡大した。

外国エージェントに指定された個人や団体は、多くの制約と面倒な手続きを処理しなければならず、無視すれば禁固刑を科される可能性がある。

ロシアはウクライナへの軍事侵攻以来、多くのNGOを外国エージェントに指定し、弾圧してきた。

国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルとヒューマン・ライツ・ウォッチは4月に事務所を閉鎖するよう命じられている。

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