◎カラムルザ氏は昨年3月、アリゾナ州下院の演説でロシアの軍事行動を糾弾し、喝采を浴びた。
ロシア、反政権派で活動家のウラジーミル・カラムルザ氏(Getty-Images)

モスクワ地裁は13日、著名な反政権派でジャーナリストのカラムルザ(Vladimir Kara-Murza)氏の公判を開始した。

カラムルザ氏は昨年4月、ロシアのウクライナ侵攻に関する「偽情報」を広めたとして国家反逆罪で逮捕、勾留された。同氏は昨年3月に米アリゾナ州下院で演説した際、ロシア大統領府を厳しく批判していた。

ロシアの国営メディアによると、カラムルザ氏は無罪を主張したという。有罪が確定した場合、最長で禁固25年に処される可能性がある。

タス通信はカラムルザ氏の弁護士の話を引用し、「被告は自分の意見を表明しただけであり、反逆罪に問われるいわれはない」と報じた。「被告は公の場で発言しただけです...」

カラムルザ氏は昨年3月、アリゾナ州下院の演説でロシアの軍事行動を糾弾し、喝采を浴びた。

ロシア検察はこれを「偽情報の拡散」と呼び、帰国したカラムルザ氏を逮捕、勾留した。勾留期間はまもなく1年を迎える。

ロシアは昨年、ウクライナに侵攻した直後に偽情報の発信や拡散を禁じた。

カラムルザ氏は反政権派の著名なジャーナリストであり、ロシア大統領府近くで2015年に射殺された野党指導者ネムツォフ(Boris Nemtsov)元第1副首相と親しかった。

カラムルザ氏自身も2015年と2017年に毒物攻撃を受けたが、生還している。ロシア当局はカラムルザ氏への攻撃を否定している。

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