◎この部隊は「前線創造旅団」と名付けられ、サーカスのパフォーマーも含まれる。
ロシア、首都モスクワ、軍楽隊(Getty Images/AFP通信)

ロシア国防省は18日、ウクライナの前線に軍楽隊や歌手を派遣し、兵士の士気高揚を図ると発表した。

同省によると、この部隊は「前線創造旅団」と名付けられ、サーカスのパフォーマーも含まれるという。

英国防省は18日の定例報告で、ロシア軍の士気はウクライナ軍の猛攻と気温の低下で確実に下がっていると述べた。

ロシア国営メディアによると、前線を視察したショイグ(Sergei Shoigu)国防相が旅団の派遣を発表したという。

国防省はショイグ氏の声明を引用し、「部隊の展開状況と特別軍事作戦が順調に進んでいることを確認した」と報じている。

また同省によると、ショイグ氏は前線の兵士をねぎらい、功績を讃えたという。ショイグ氏が前線を視察した日は明らかにしていない。

ウクライナ軍報道官は18日、国営テレビのインタビューでショイグ氏の前線視察に言及。「国民を侵略戦争に送り込む男に戦地に赴く勇気があるとは思えない」と指摘した。

英国防省はロシア軍の士気低下が戦況に影響を与えていると指摘している。「東部と南部の前線部隊はひどく脆弱であり、いつ崩壊してもおかしくない...」

米国のシンクタンク戦争研究所もロシア軍の士気低下に言及している。「非常に高い死傷率、指導力の低さ、給与問題、装備や弾薬の不足、戦争の目的が明確でないことで部隊の士気は低下し、音楽隊が兵士の気を紛らわすかどうかは疑問である...」

ロシア国営メディアによると、旅団はプーチン(Vladimir Putin)大統領の予備役動員令で招集された部隊と、自発的に兵役についたプロの芸術家で構成されるという。

同メディアは国防省の声明を引用し、「この部隊は特別軍事作戦の参加者の道徳的、政治的、心理的状態を高く保つことを任務とする」と報じている。

2022年12月17日/ウクライナ、東部ドネツク州バフムート、休憩するウクリアナ兵(LIBKOS/AP通信)
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