◎会場に設置された横断幕や看板の多くが教皇やメローニ首相を揶揄するものであった。
イタリアの首都ローマで15日、LGBTQ+(性的少数者)プライドパレードが行われ、数万人が市内を練り歩いた。
ローマのプライドパレードは今年30周年を迎え、カラフルな衣装を身につけた人々が祝い、LGBTQ+の権利拡充を求め、フランシスコ教皇( Pope Francis)をからかった。
現地メディアによると、会場に設置された横断幕や看板の多くが教皇やメローニ(Giorgia Meloni)首相を揶揄するものだったという。
バチカン政府は先月、教皇が会議中に「ホモ」と冗談を交えて発言したと地元メディアが報じたことを受け、謝罪に追われた。
教皇はバチカンが同性愛者の神学校入学と司祭叙階を禁止していることを再確認する際、この言葉を使ったとされる。
また教皇は今週、司祭との会合の場で、再びこの言葉を少なくとも2回繰り返したとされる。
パレードの先頭で虹色の帽子をかぶった女性が運転する大型バイクには、「注意。ここから後ろは高レベルのホモ」と書かれた看板が掲げられていた。
教皇に扮した男性は「このパレードにはホモが多すぎる」と書かれた看板を持って行進。地元メディアの取材に対し、「私はホモが嫌いな平和を愛する男です」と語った。
主要野党もパレードに参加。民主党のシュライン(Elly Schlein)党首はパレードの中心でダンスを披露し、喝采を浴びた。
シュライン氏はLGBTQ+の強力な擁護者であり、極右「イタリアの同胞」を率いるメローニ氏とは見解が大きく異なる。
イタリアの同胞は結婚の平等、同性愛者の養子縁組、代理出産に反対している。
ある女性は「メローニは嫌いだが、メロンと赤毛は好きだ」と書かれた看板を掲げていた。