◎エリザベス女王は13日、バイデン夫妻と会談しアフタヌーンティーを楽しんだ。
2021年6月13日/イギリスのウィンザー城、エリザベス2世とバイデン夫妻(PAメディア/Getty Images/AFP通信)

6月13日、イギリスのエリザベス女王はアメリカのジョー・バイデン大統領とジル夫人と会談した。

現地メディアによると、3人は一緒にアフタヌーンティーを楽しんだという。

会談を終えたバイデン大統領は記者団に対し、「母を思い出した」と述べ、女王をホワイトハウスに招待したことを明かした。

バイデン大統領を含むG7の首脳は南部コーンウォールで開催されたサミットでコロナワクチンや気候変動問題になどについて協議した。

女王は11日のレセプションに出席した際、バイデン夫妻と既に顔を合わせていた。

王室によると、バイデン夫妻はウィンザー城のオークルームでお茶を楽しみ、現地時間18時前に城を離れたという。英BBCニュースは、「訪問時間はトータル1時間強、予定時間を10分オーバーした」と報じた。

バイデン大統領は記者団に、「女王とロシアおよび中国の指導者について話しをした」と述べた。「女王はとても寛大で親切でした。私は自分の母を思い出しました...」

2021年6月13日/イギリスのウィンザー城、エリザベス2世とジョー・バイデン大統領2(ダグ・ミルズ/ニューヨーク・タイムズ/AP通信/Pool)

ホワイトハウスによると、バイデン大統領は菅首相との会談の中で、「コロナ、気候変動、北朝鮮、中国、台湾海峡の安定」については話し合いし、日米同盟をより一層強化することに合意したという。

また、両首脳は世界のインフラ開発などに投資するビルドバック・ベター・ワールドイニシアティブ(B3W)でも緊密に協力することで合意した。

そして、バイデン大統領は東京2020五輪の開催と、日本政府のアスリート、関係者、観客を保護するための全ての公衆衛生対策を支持すると表明した。

G7の首脳は13日、少なくとも10億回分のコロナワクチンを世界に提供することに合意した。G7が世界に提供するワクチンの総量はすでに実施済みのものを含めると、約23億回分に達する予定。アメリカはそのほぼ半分を提供している。

バイデン大統領は15日にブリュッセルで開催されるEU・NATO会議に出席した後、16日にジュネーブでウラジーミル・プーチン大統領プーチン大統領と会談する。二人の対面会談は約10年振り。

NATOサミットアジェンダ

1.NATOの戦略を改訂する
・ロシアの行動に対する新たなアプローチを構築する。
・中国の覇権主義に対抗する。
・テロ、サイバー攻撃、気候変動などの国境を越えた脅威に対処する。
・これらの新しい戦略的概念は、2022年のNATOサミットで採択される予定。

2.サイバー攻撃への対応
・同盟国はNATOの新しいサイバー防御ポリシーを承認する。
・同盟国を含む同盟国との関係を強化し、破壊的なランサムウェアを含む国家および非国家主体による悪意のあるサイバー攻撃に対処し、攻撃を受けた場合の回復力を強化する。
・重要なインフラへの攻撃に対応する。
・サイバー攻撃に対する新しい戦略的ガイダンスを構築する。
・同盟国の自由な電気通信ネットワークの安全を保障するという権利の重要性を確認する。

3.NATOの力を高める
・同盟国はNATOの技術的優位を維持することの重要性を認識したうえで、NATOに対する技術協力を促進し、同盟国の防衛と安全を強化する新しい技術の採用を加速させ、新たな防衛イノベーションアクセラレーター(資金やノウハウなど投資をサポートする組織)を立ち上げる。

4.気候変動を打ち負かす
・同盟国は気候安全保障行動計画に同意したうえで、NATOが気候変動の安全保障に大きな影響を与える主要な国際組織になるための取り組みを加速させる。
・パリ協定に基づく国の公約に沿って、軍事活動や施設から排出される温室効果ガスを削減することに合意する。
・定期的に地球規模の気候と安全保障の会談を実施することに合意する。

5.抑止力と防衛力の強化
・同盟国は、ロシアなどの脅威に対応するために、NATOの抑止力と防衛態勢を強化する新しい軍事概念と戦略の実施にコミットする。
・NATOはウクライナとその周辺地域におけるロシアの活動を監視し続ける。

6.責任の共有
・同盟国はウェールズ防衛投資誓約に再コミットし、NATOに資金を提供する。

7.NATOへの投資
・同盟国はサミットの決定を実現するために、NATOに必要な人員およびリソースの配置に協力すると約束する。
・同盟国は現在および将来の安全保障上の課題に対処するNATOの能力を強化するために、追加のリソースの提供に合意する。

8.協議と結束の強化
・同盟国は、個人および集団の安全保障に関連するすべての問題におけるNATO協議を強化することに合意する。また、個人の自由、人権、民主主義、法の支配など、共通の価値観へのコミットメントを再確認する。

9.強力な社会の構築
・同盟国は安全に対する脅威を認識したうえで、国および組織の回復力が社会、市民、共有価値の防衛に不可欠であることを確認する。
・同盟国はサプライチェーン、重要なインフラストラクチャ、エネルギーネットワークのセキュリティ、パンデミックや自然災害への備えなどを概説するために、新たなコミットメントを発行する。

10.パートナーシップの強化
・同盟国はEUおよびインド太平洋の同盟国を含むパートナーとの対話および協力を強化するで、規則に基づき国際秩序を保護するNATOの能力を強化する。
・同盟国はNATOの門戸開放政策に再びコミットする。これは、同盟国の価値観を共有し、必要な責任と義務を果たすと宣言したすべてのヨーロッパ諸国に加盟への道を提供するものである。

2021年5月28日/ロシア、ソチの黒海リゾート、ウラジーミル・プーチン大統領とベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(スプートニク/クレムリン/プール/AP通信)
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