◎与党・社会党は現在、リチウム採掘や水素関連事業をめぐり、不正に関与した可能性があるとして捜査対象になっている。
ポルトガル、首都リスボンの国会議事堂(Getty Images)

ポルトガルレベロデソウザ(Marcelo Rebelo de Sousa)大統領が9日、コスタ(António Costa)首相の辞意表明を受け、議会(一院制、定数230)を解散すると発表した。

議会選は来年3月10日に行われる予定だ。

レベロデソウザ氏は国民向けのテレビ演説で、「国家評議会の代表らと会談し、解散を決めた」と語った。

同氏は8日に国会の各党党首と会談していた。

コスタ氏は議会選まで暫定政権を率いることになる。

コスタ氏の与党・社会党は2015年から政権を保持し、昨年の議会選でも大勝した。

しかし、社会党は現在、リチウム採掘や水素関連事業をめぐり、組織的に不正に関与した可能性があるとして捜査対象になっている。

捜査当局はコスタ氏の首席補佐官であるエスカリア(Vítor Escária)氏を含む政府関係者5人を逮捕。コスタ氏はインフラ担当相と環境庁(APA)長官に逮捕状が出た後、辞意を表明した。

コスタ氏は国民向けの演説で不正への関与を否定。この状況下で首相職にとどまることはできないと謝罪した。

容疑者らはコスタ氏の名前と権限を利用して不正を働いていた疑いがある。最高裁判所もコスタ氏本人がこれらの不正に関与した可能性があるとして、調査するとしている。

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