◎フランシスコ教皇は5月6日に公表された年次メッセージの中で移民と難民に対する扱いを可及的速やかに見直さなければならないと訴えた。
2013年7月8日/イタリア南部のランペドゥーサ島を訪れたフランシスコ教皇(AP通信/アレッサンドラ・タランティーノ/Pool)

5月6日、フランシスコ教皇は移民を拒否する攻撃的なナショナリズムを非難し、全世界のキリスト教徒は先住民族と外国人を区別しない包括的かつ歓迎的な福音書の教えに従わなければならないと述べた。

フランシスコ教皇は6日に公表された年次メッセージの中で移民と難民に対する扱いを可及的速やかに見直さなければならないと訴えた。「コロナウイルスがもたらしたパンデミックは、家族と家族の概念を断片化し、傷つけ、破壊し、最も貧しく、最も疎外された人々に最も高い代償を支払わせています」

「普遍的なキリストの教えは、近視眼的で攻撃的なナショナリズムと過激な個人主義のせいでひび割れ、崩壊しています」

フランシスコ教皇は全世界のキリスト教徒に、普遍的な教えの通りに行動することを要求した。「私たちは移民と難民に向けられた攻撃的なナショナリズムではなく、教会の教えに従い保護し、お互いを豊かにしなければなりません」

フランシスコ教皇は移民と難民への働きかけを教皇庁の優先事項にしてきた。2013年、教皇はヨーロッパの移民危機の震源地のひとつであるイタリア南部シチリアのランペドゥーサ島を訪れ、シリア難民数十人をバチカンに連れ帰った。

しかし、西側の主要先進国(特に2017年以降のアメリカ)は、教皇の移民を歓迎するよう求める訴えに耳を貸さないことがしばしばあり、ナショナリストの政治運動が過熱した結果、移民希望者と難民はひどい扱いを受けるようになった。

フランシスコ教皇は声明の中で、「世界は苦しみ続けるすべての兄弟姉妹を気遣わなければならない」と述べた。「神は先住民族と外国人、居住者と移民(難民)を区別しません」

<コロナワクチン接種数/少なくとも1回接種した人の割合/5月7日時点
アメリカ:2億5,000万回/44%
中国:2億9,000万回/12%
インド:1億6,000万回/9%
イギリス:5,100万回/51%
ブラジル:4,600万回/15%
ドイツ:3,300万回/30%
トルコ:2,400万回/17%
ロシア:2,100万回/9%
イスラエル:1,000万回/63%
日本:380万回/2%

世界:10億2,200万回/8%
アジア:5億7,800万回/4%
北米:2億9,000万回/30%
ヨーロッパ:2億4,500万回/23%
EU:1億6,200万回/26%
南米:8,200万回/13%
アフリカ1,900万回/1%

2021年4月18日/バチカン市国、サンピエトロ広場に集まった人々に手を振るフランシスコ教皇(AP通信/アンドリュー・メディチーニ)
スポンサーリンク