◎バチカン市国のマッテオ・ブルーニ報道官によると、教皇は4日に行われた結腸の症候性憩室狭窄(けいしつきょうさく)の手術を無事に終え、術後の経過は良好だという。
2021年7月6日/イタリア、ローマのジェメリポリ病院前、メディア関係者たち(Domenico Stinellis/AP通信)

7月6日、バチカン市国のスポークスマンは声明で、「腸の手術を終えたフランシスコ教皇は順調に回復しており、朝食を食べ、新聞を読み、散歩をした」と述べた。

マッテオ・ブルーニ報道官によると、教皇は4日に行われた結腸の症候性憩室狭窄(けいしつきょうさく)の手術を無事に終え、術後の経過は良好だという。

憩室症は通常大腸で発症し、結腸の狭窄(腸が狭くなる)につながる可能性がある。症状は腹部膨満、再発性腹痛など。

ブルーニ報道官は声明の中で、「手術後、教皇はしっかり睡眠を取った」と述べた。「教皇は6日、いつものように朝食を食べ、新聞を読み、散歩をしました。術後の経過は良好です。教皇は今後も定期的に検査を受けます...」

現地メディアによると、結腸の手術は約3時間ほどかかったという。教皇は結腸の左側を取り除いたと伝えられている。

教皇はローマのジェメリポリ病院で手術を受けた。入院期間は明らかにされていないが、ロイター通信は「合併症を発症しなければ7日後に退院する」と報じた。

パリのサン・アントワーヌ病院のヤン・パルク博士によると、憩室狭窄は80歳以上の約80%が発症する一般的な病気のひとつだが、結腸の内壁が閉塞し始めた場合、手術が必要になるという。

パルク博士はAP通信の取材に対し、「この手術は一般的に結腸の左側を取り除き、次に(大腸の)残りの健全な部分と結合する」と述べた。「教皇は症状を発症したと伝えられています。ローマの外科医は発症部位を除去し、健康な部分を結合して健全な腸に戻しました」

専門家によると、結腸がうまく結合されていなかった場合は、より多くの痛みや感染症を引き起こす可能性があるという。なお、このような失敗は非常に稀だが、万一合併症を発症した場合は別途手術が必要になる。

教皇は21歳で右肺を失い、現在は坐骨神経痛の影響で腰と脚に痛みを抱えている。

教皇は6月末にアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官と会談し、その後も精力的に会合や会議に出席していた。

教皇の次の一般謁見(現実を祝福する日)は7月11日だが、この日までに退院できる可能性は低いと伝えられている。先々代のヨハネ・パウロ2世はジェメリポリ病院に入院した際、病室の窓から一般謁見を行ったことがある。

2021年6月29日/バチカン市国、サンピエトロ広場に集まった信者に手を振るフランシスコ教皇(グレゴリオ・ボルジア/AP通信)
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