ルーマニア大統領選決選投票、右派と中道の支持率拮抗=世論調査
▽調査は5月9~12日にかけて3995人を対象に行われた。
とダン氏(ロイター通信).jpg)
ルーマニアのメディアが13日、「やり直し大統領選」決選投票の世論調査を更新した。
今月初めの投票ではルーマニア統一連盟(AUR)の極右シミオン(George Simion)氏が得票率41%で圧勝。2位はブカレスト市長のダン(Nicusor Dan)氏で、与党候補のアントネスク(Crin Antonescu)氏は決選投票に進めなかった。
地元のニュースサイト「ホットニュース(HotNews.ro)」が実施した世論調査によると、シミオン氏とダン氏の支持率は共に48.2%となっている。
調査は5月9~12日にかけて3995人を対象に行われた。
一部のEU諸国はこの結果がEUとNATO加盟国の地政学的方向性を再編成する可能性があると警告している。
アナリストたちもシミオン氏が勝利すればルーマニアは孤立し、民間投資を減退させ、NATOの東側を不安定にする可能性があると指摘している。
中道と左派はシミオン氏がロシア寄りの政策を主導すると主張。シミオン氏が大統領に就任すれば、ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、EUとNATOの両方が弱体化すると警告してきた。
しかし、シミオン氏は左派の主張を否定。「ロシアに近づくことはルーマニア国民のためにならない」と強調している。
シミオン氏は「ルーマニア・ファースト」を公約に掲げ、保守的な政策、ユーロ懐疑主義、トランプ(Donald Trump)米大統領のMAGA運動との緊密な連携を提唱してきた。
4日の選挙はルーマニア国民の強い反体制感情を浮き彫りにし、伝統的な主流政党に厳しい現実を突きつけた。ルーマニアを含むEUでは極右政党が躍進し、政治的混乱が拡大している。