◎ポーランドは近隣諸国と同様、第二次世界大戦の始まりにナチスとソ連に侵略・占領され、その後1989年までその統治に耐えてきた。
2022年8月24日/ポーランド、南西部オポーレ県、ソビエト赤軍の記念碑(IPN Wroclaw)

ポーランド政府は24日、旧ソビエト時代に建設された記念碑の解体作業を開始した。

この記念碑は南西部オポーレ県の郊外にある。

公共放送ポーランド・テレビ(TVP)によると、現場には大型重機が持ち込まれ、作業員たちは安全に配慮しつつ、豪快に記念碑を解体しているという。

ポーランドは欧州の中でウクライナを最も強く支持しており、ウクライナ市民数百万人を受け入れ、西側の兵器供給の拠点として大活躍している。

ポーランドのSNSユーザーは赤軍兵士の活躍を記念するこの記念碑は「汚物」などと非難し、速やかに粉々に解体するよう政府に求めていた。

TVPは政府当局者の話を引用し、「解体作業の開始日とウクライナ独立記念日は偶然一致した」と報じている。

ポーランドは近隣諸国と同様、第二次世界大戦の始まりにナチスとソ連に侵略・占領され、その後1989年までその統治に耐えてきた。

ポーランドの政府機関INR(Institute of National Remembrance)は地元コミュニティと協力して、これまでにソ連時代の記念碑を20基以上撤去している。

INRの広報担当によると、この記念碑の撤去は3月に決まり、まだ同様の記念碑が国内に60基残っているという。

広報担当はAP通信の取材に対し、「侵略国の記念碑撤去は極めて重要であり、2015年に施行された法律に基づき、撤去は続く」と語った。

TVPのよると、撤去作業は数日続く予定。

ウクライナ西部と国境を接するポーランドはウクライナ政府の重要な同盟国であり、戦争で荒廃した同国に軍事・人道支援を送っている。また、どの国よりも多くのウクライナ市民を受け入れてきた。

エストニア政府は先週、ロシア国境近くにある記念碑を撤去し、ラトビアも今週、戦勝記念公園にある高さ約80mの尖塔と2つの彫像を撤去した。

2022年5月22日/ウクライナ、首都キーウの大統領府、ゼレンスキー大統領とポーランドのドゥダ大統領(Efrem Lukatsky/AP通信)
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