◎判事は有罪判決を言い渡したうえで、被告に精神病院で治療を受けるよう命じた。
2021年10月13日/ノルウェー、南東部コングスベルグ、警察当局者(Hakon Mosvold Larsen/NTB Scanpix/AP通信)

ノルウェーの地方裁判所は24日、南東部コングスベルグで市民5人を刺殺、4人を負傷させた男に殺人および殺人未遂で有罪判決を言い渡した。

ブローテン(Espen Andersen Brathen)被告は昨年10月、コングスベルグ市内で「鋭器」を使った市民5人を無差別に殺害し、4人を負傷させた。鋭器の種類は明らかにされていないが、ナイフとみられる。

判事は有罪判決を言い渡したうえで、ブローテン被告に精神病院で治療を受けるよう命じた

被告の精神状態を評価した3人の法医学専門家は被告を統合失調症と判断し、事件発生時、精神的に病んでいたと結論付けている。

検察側と弁護側双方が被告に精神治療を受けさせるよう要求していた。

被告は襲撃時、弓矢62本と鋭器4本を所持していた。弓矢で狙われた人の数は2桁にのぼるが、射られて死亡した人はいなかった。

判事は判決の中で、「被告は生まれ変わるために人を殺すことにしたと説明していた」と述べた。

また判事は、「被告は人が刺される動画を大量に視聴し、効果的な武器の使い方を学んだ」と説明した。

公共放送局NRKによると、ブローテン被告の弁護士は被告の精神状態について、「宗教的・魔術的な内容の妄想を抱いていた」と説明したという。

NRKの法廷記者は検察官の最終陳述を引用し、「我々は病人を相手にしている」と報じた。「我々は病院を相手にしているのです。彼は罪の意識のない人間です...」

また検察官は、「被告は逮捕されるまで手を止めず、もっと殺すという明確な目標を持っていた」と述べた。

ブローテン被告は食料品店内で矢を放ち、その他のエリアで市民を襲い始め、弓を失った後、鋭器で5人を刺殺した。

2021年10月14日/ノルウェー、南東部コングスベルグ(Pal Nordseth/AP通信)
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