◎21日の選挙では与党・新民主主義党(ND、中道右派)が得票率41%で146議席を獲得。絶対安定多数には5議席及ばなかった。
2023年5月28日/ギリシャ、首都アテネの国会、暫定政権の発足式(Yorgos Karahalis/AP通信)

ギリシャの暫定政権が28日、発足した。

地元メディアによると、暫定政権は29日か30日に解散する予定。この1カ月で2回目の議会選挙(定数300)に向けた準備が本格化する。

21日の総選挙では与党・新民主主義党(ND、中道右派)が得票率41%で146議席を獲得。絶対安定多数には5議席及ばなかった。

野党・左派連合SYRIZAの得票率は20%にとどまり、前回選挙から議席を大幅に減らした。

サケラロプル(Katerina Sakellaropoulou)大統領は第1党から第3党の順にそれぞれ3日間、連立交渉期間を与えるも、交渉はほとんど行われず、暫定政権が発足した。

地元メディアによると、暫定政権は29日朝に議長および副議長を選出。その後、29日もしくは30日に解散を宣言する予定。

次の選挙で第1党になった政党には得票率に応じて25~50議席が追加で付与される。

NDが最有力候補とみられるが、自動的に過半数を得られるわけではない。

21日の選挙では2政党が議席獲得に必要なしきい値(3%)にわずかに届かなかった。6月25日に予定されている選挙でこの2政党がしきい値を超えれば、第1党の過半数に必要な得票率が39%に上昇する可能性がある。

NDは公式ホームページに声明を投稿し、有権者に対し、21日の結果が来月の選挙に反映されると思わないよう訴えた。

野党は有権者にNDの翼を切り落とし、保守政権の発足を回避するよう呼びかけた。

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