◎自民党の前党首であり、首相通算在任日数を更新したルッテ首相は政界引退を表明している。
オランダ、首都アムステルダム、ルッテ首相(Getty Images)

オランダ与党・自由民主党は24日、下院議会選(定数150)で第1党に躍進した極右「自由党(PVV)」と連立を組むつもりはないと表明した。

PVVは22日の選挙で勝利した後、連立交渉に向けた取り組みを開始。中道右派政党との連立を模索している。

選挙管理委員会によると、PVVは37議席を獲得。自由民主党は24議席にとどまった。

PVVはベテラン上院議員に連立の可能性を模索するよう要請。今回選出された下院議員たちは来月6日に連立に関する会合を開く予定だ。

PVVのウィルダース(Geert Wilders)党首は24日、記者団に対し、「来週月曜から党首会談を開始する」と明らかにした。

一方、自民党の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「良い政策を持つ中道右派の連立内閣を可能な限り建設的に支持するつもりだが、PVVとの連立は想定していない」と書き込んだ。

ウィルダース氏は連立交渉が始まる前に自民党が連立の可能性を排除したことについて、「非常に残念だ」と表明した。

自民党の前党首であり、首相通算在任日数を更新したルッテ(Mark Rutte、56歳)首相は政界引退を表明している。

自民党は敗北後もルッテ政権の流れをくむ新政権の発足を模索している。ウィルダース氏は「反イスラム」「反移民」を推進するポピュリストであり、連立交渉は難航すると予想されている。

中道の新社会契約党(NSC)はPVVとの連立の可能性を排除していない。左派連合(PVDA・GL)は「絶対にない」と言明している。

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