◎モスクワで1日に執り行われたナワリヌイ氏の葬儀には数千人が参列。警察の厳重な監視の下、その死を悼んだ。
ロシア北極圏の刑務所で死亡した反体制派指導者ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の墓に多くの弔問客が訪れている。現地メディアが2日に報じた。
それによると、母親のナワルナヤ(Lyudmila Navalnaya)さんと義理の母親も遺影に花を手向けたという。
独立系紙ノーバヤ・ガゼータによると、治安当局はこの墓地に武装警察官を数十人配備していたものの、目立った混乱は見られなかったという。
逮捕者が出たという情報もない。
AP通信の取材に応じた弔問客の男性は、「墓地の入り口に警察官が立っていたが、何も言わずに通過を許可した」と語った。
一部メディアは他の都市に設置されたナワリヌイ氏の追悼碑が破壊されたと報じている。
第二の都市サンクトペテルブルクや南西部の都市ボロネジでは献花が撤去された。
モスクワで1日に執り行われたナワリヌイ氏の葬儀には数千人が参列。警察の厳重な監視の下、その死を悼んだ。
一部の参列者はプーチン(Vladimir Putin)大統領の再選とウクライナ侵攻に反対するスローガンを唱えた。
警察は参列者のシュプレヒコールを無視したものの、別の都市で同日開催されたイベントでは少なくとも106人が逮捕されたと伝えられている。
独立系人権団体OVDインフォは2日、旧ソ連時代の記念碑にナワリヌイ氏の遺影を置いたり、献花した人々が拘束されたと明らかにした。
葬儀会場にナワリヌイ氏の妻であるユリア(Yulia Navalnaya)氏の姿はなかった。ユリア氏は26年間の結婚生活を「愛」と表現し、夫の遺志を受け継ぐと表明している。