◎KFOR(NATO平和維持部隊)は27カ国の兵士約4500人で構成され、1999年6月からコソボに駐留している。
2021年10月2日/コソボとセルビアの国境付近をパトロールするNATOの平和維持部隊(Getty Images/AFP通信)

NATOは10日、セルビアの隣国コソボに駐留するKFOR(NATO平和維持部隊)の兵力を増強していると明らかにした。

NATO欧州連合軍の報道官は声明で、「イギリス軍の兵士約200人、ルーマニア軍の兵士約100人からなる大隊がKFORの戦闘力を向上させるために、重装備の輸送を進めている」と述べた。

コソボでは最近発生したセルビア系武装集団とコソボ警察による銃撃戦やデモにより、緊張が高まっている。

KFORは27カ国の兵士約4500人で構成され、1999年6月からコソボに駐留している。

コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言。西側の大半はこれを承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。

コソボ紛争(1998~99年)の死者数は1万3千人と推定されている。セルビア軍によるアルバニア系住民の虐殺は国際的な批判を引き起こし、NATOが紛争を終わらせるためにセルビアを空爆した。

先月末、約30人のセルビア系武装集団がコソボの警察官1人を殺害。その後、武装集団はコソボ北部にバリケードを設置し、警察と数時間に及ぶ銃撃戦を繰り広げた。

NATOは5月末にこの地域の緊張が高まった後、トルコ軍の兵士約600人を増派した。

2011年に始まったEU主導の対話はほとんど成果を上げていない。

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