◎NATO軍は現在、ノルウェー北部のノルドランド郡周辺で合同軍事演習「コールド・レスポンス22」を行っている。
2021年4月24日/メリーランド州のアンドリュース空軍基地(Patrick Semansky/AP通信)

ノルウェー当局は19日、NATOの合同軍事演習中にオスプレイが墜落し、海兵隊員4人が死亡したと発表した。

NATO軍は現在、ノルウェー北部のノルドランド郡周辺で合同軍事演習「コールド・レスポンス22」を行っている。

ノルウェーのストーレ首相は19日にツイッターを更新し、「オスプレイは18日午後に墜落した」と投稿した。

米国防総省は海兵隊員の親族に事故を通知するまで身元を公表しない。

同省は19日、「墜落したのはMV-22Bオスプレイで、北部ノルドランド郡の訓練任務に就いていた」と声明を発表した。

オスプレイは18日の午後6時に北部の基地に到着する予定だった。ノルウェー警察は墜落後ただちに捜索と救助活動を開始し、19日の午前1時30分頃に現場に到着、隊員4人の死亡を確認した。

今回の演習にはNATO加盟27カ国から兵士約3万人、航空機、艦艇などが参加している。NATOに加盟していないフィンランドとスウェーデンも参加しており、期間は3月14日~4月1日までの予定。

墜落の原因は明らかにされていないが、ノルウェー軍は声明で、「演習は天候対策を講じながら予定通り実施する」と述べている。

ノルウェーの地元メディアによると、救助ヘリコプターは18日遅くに墜落現場を発見し、地元の赤十字の隊員が警察を支援するために割り当てられたという。

支援にあたった赤十字のチームリーダーは地元メディアの取材に対し、「1メートル先を確認することも難しく、山は嵐のような天候だった」と述べた。

赤十字と警察によると、墜落現場は山間部で雪崩や土砂崩れが発生する可能性があるため、事故調査には時間がかかるという。

事故調査委員会とノルウェー警察の代表者は19日午後に現場入りする予定と伝えられている。

ノルドランド郡警察の広報担当は記者団に対し、「現場の天候は非常に悪いが、可能な限り早く作業を再開したい」と述べた。

コールド・レスポンス訓練は2006年に初めて行われ、2年ごとに実施されている。今回の演習場所はノルウェーの北部、中部、南東部。

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