◎破片は北部の集落内で14日に発見され、約80kgの爆発物が含まれていた。
2023年1月14日/モルドバ、北部のウクライナ国境付近で見つかったミサイルの派遣(Moldovan Interior Ministry)

モルドバ当局は15日、北部の国境付近でウクライナ侵攻に関連するミサイルの破片が見つかった事件について、専門家チームが爆発物を処理したと発表した。

内務省によると、破片は北部の集落内で14日に発見され、約80kgの爆発物が含まれていたという。

当局は現場周辺を封鎖し、軍の爆発物処理班が対応に当たった。

内務省は声明の中で、「破片が見つかったエリア周辺を立入禁止区域に指定し、調査を進めている」と説明した。

内務省がフェイスブックに投稿した写真には、白い粉のように見える物質を含んだ円筒形の物体が写っている。

同省は破片の詳細を明らかにしていないが、「ロシア軍の空爆によるもの」と述べている。また同省はウクライナ当局と連絡を取り合っていると説明した。

地元メディアによると、軍は現場周辺に爆発物が残っていないか調査を進めているという。

首相府は14日、ロシア軍のウクライナに対するミサイル攻撃を非難し、「モルドバの領空が再び侵され、モルドバの主権が軽視されていることに憤慨している」と怒りを表明した。

モルドバ領内でウクライナ侵攻関連のミサイルが発見されたのはこれで3回目。

昨年10月下旬にはロシア軍のミサイルが国境の町に着弾。先月には国境近くの果樹園でミサイルの破片が見つかった。ケガ人は報告されていない。

モルドバは人口約260万人の旧ソ連構成国で、ロシア軍のウクライナに対するエネルギーインフラ攻撃により、広範な停電に見舞われた。

ウクライナとモルドバは昨年6月、EU加盟候補国となった。

ロシア軍はモルドバ東部の分離主義国家「沿ドニエストル」に兵士1500人を駐留させている。

沿ドニエストルは1992年の武力衝突でモルドバに勝利し、支配を確立。モルドバ政府と国際社会は独立を認めていない。

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