◎破片は北部の集落内で発見され、爆発物処理班が対応に当たった。
モルドバ、ウクライナ国境近くの集落(Getty Images)

モルドバ当局は14日、北部の国境付近でウクライナ侵攻に関連するミサイルの破片が見つかったと発表した。

内務省によると、破片は北部の集落内で発見され、爆発物処理班が対応に当たったという。

内務省は破片の詳細を明らかにしていない。同省がフェイスブックに投稿した写真には何らかの理由で断線した電線と畑に散らばった破片が写っている。

サンドゥ(Maia Sandu)大統領は14日、ロシアのウクライナに対するミサイル攻撃を非難し、「モルドバの領空が再び侵され、モルドバの主権が軽視されていることに憤慨している」と怒りを表明した。

首相府もSNSに声明を投稿。「ロシア軍による民間人虐殺とインフラに対する執拗な攻撃を非難する」と断じた。

モルドバはEUとNATOに加盟しておらず、ウクライナ侵攻以来、国境警備を強化している。

モルドバ領内でウクライナ侵攻関連のミサイルが発見されたのはこれで3回目だ。

昨年10月下旬にはロシア軍のミサイルが国境の町に着弾。先月には国境近くの果樹園でミサイルの破片が見つかった。ケガ人は報告されていない。

内務省は声明で「国境警備をさらに強化した」と発表した。

モルドバは人口約260万人の旧ソ連構成国で、ウクライナに対するロシア軍のエネルギーインフラ攻撃により、広範な停電に見舞われた。

また他のEU加盟国と同じく、ロシア産天然ガスのルーブル建てを拒否し、エネルギー危機に直面している。地元のアナリストは「暖冬の影響で天然ガスの消費量が思ったほど伸びず、危機的な状況は回避できる見通し」と指摘している。

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