◎アフリカ大陸の亡命希望者はリビアやチュニジアの海岸から頼りないボートに乗り、西欧の豊かな国(主にイタリア)の海岸を目指す。
.jpg)
イタリアの沿岸警備隊は12日、地中海中部でリビアから出港したとみられるボートが転覆し、移民17人が救助され、30人が行方不明と発表した。
イタリア当局によると、民間船舶と欧州国境沿岸警備機関(Frontex)の巡視船が捜索活動を行っているという。
地中海で活動する慈善団体は12日未明、複数の情報源を引用し、「イタリア方面に向かっていた移民船がベンガジの北西約177kmの地点で転覆した」とツイートした。
別の慈善団体もツイッターとフェイスブックに、「11日に移民を乗せたボートが転覆したとリビア当局に通報した」と投稿している。それによると、ボートには50人近くが乗船していたという。
イタリアの沿岸警備隊によると、リビア当局は現場海域の波が高く、巡視艇を送ることはできないと判断し、イタリア政府に協力を要請したという。
イタリア政府は同国の領海外で事故が発生したことを受け、付近を航行する船舶に現場海域に向かうよう要請した。
民間船舶は転覆したボートを発見、17人を救助した。
現場で救助活動に当たった団体の責任者はロイター通信の取材に対し、「この海域で4隻の商船が行方不明者を探している」と語った。
イタリア政府は南部カラブリア州クロトーネで先月末に発生した移民船沈没事故の対応で批判を浴びている。この事故ではこれまでに79人が死亡、数十人が行方不明のままである。
イタリア検察はこの事故について、沿岸警備隊がFrontexの連絡に適切に対処しなかった可能性があるとして捜査している。
一方、沿岸警備隊は11日、南端沖の3つの海域で移民1300人以上を、さらにシチリア島沖でも約200人を救助したと発表した。
アフリカ大陸の亡命希望者はリビアやチュニジアの海岸から頼りないボートに乗り、西欧の豊かな国(主にイタリア)の海岸を目指す。