◎イタリア人が1年間で食べるパスタの量は約23kg。
パスタを食べる女性(Getty Images)

イタリア政府は今週、国家的な問題であるパスタの価格高騰について話し合う協議会の初会合を開いた。

最新の世論調査によると、イタリア人はパスタとピザが大好きで、その価格高騰を「安全保障に次ぐ問題のひとつ」と認識しているらしい。

国営イタリア放送協会(RAI)は政府関係者の話しとして、「11日に閣僚、政府関係者、業界・消費者団体代表、流通業者の代表らが協議会に出席し、主食であるパスタの価格が消費者物価指数(CPI)を上回る勢いで高騰していることなどについて議論した」と報じた。

RAIによると、同協議会が会合を開いたのは今年3月に設立されて以来初めて。

イタリア国家統計局(ISTAT)によると、パスタの小売価格は2カ月連続で上昇。3月は前年同月比で17.5%増、4月は16.5%増となった。

一方、デュラム小麦(マカロニ小麦)の価格は30%も下落している。

RAIによると、この協議会はパスタ価格の動向を調査したり、パスタ製品のコスト上昇の原因となった要因を監視したりするという。

協議会に出席した全国農業者組合Coldirettiの会長は声明で、「会議は特に実り多いものだった」と述べた。

一部のメディアはメローニ政権が「パスタの価格上昇抑制を検討していた」と報じている。

政府は現時点では自浄作用で価格が落ち着くと期待しているようだ。

政府は協議会後に出した声明で、「最新の価格調査では下落の兆候が弱いながらも現れており、今後数カ月でパスタの価格は大幅に下落する可能性があることを示している」と述べている。

消費者団体の統計によると、イタリア人が1年間で食べるパスタの量は約23kg。イタリアは世界最大のパスタ輸出国であり、2022年には240万トンのパスタを輸出した。

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