◎ギリシャは中東・アフリカ・アジアの紛争地から逃れた移民の目的地のひとつであり、年間数万人が船や陸路で亡命を試みている。
ギリシャ沖、亡命希望者たち(Getty-Images)

ギリシャの沿岸警備隊がエーゲ海で移民100人近くを救助した。地元当局が19日、明らかにした。

それによると、沿岸警備隊はエーゲ海東部の島々に渡ろうとしていた4つの船から移民を救助したという。

ギリシャではこの数週間、似たような事件が増加傾向にあり、その多くに人身売買組織が関与しているとみられる。

沿岸警備隊によると、巡視艇は19日未明、レスボス島沖で移民船を発見し、41人を救助したという。

さらに同日、別の巡視艇がエーゲ海東部の小島付近でゴムボートを発見。17人を救助し、うち1人を人身売買に関与したとして逮捕した。

18日遅くにはサモス島沖で17人を乗せたゴムボートが見つかった。そして同日、子供3人を含む18人がサモス島沖で漂流しているのが発見された。

ギリシャは中東・アフリカ・アジアの紛争地から逃れた移民の目的地のひとつであり、年間数万人が船や陸路で亡命を試みている。

地中海はこの時期、水温が高く、イタリアやギリシャを目指す多くの移民が北アフリカやトルコからボートで出港する。

ギリシャ政府はアフリカで紛争が継続・拡大し、欧州への亡命を希望する人々が急増していることや、トルコの人身売買組織が急成長していることに深刻な懸念を表明している。

一部の人権団体はギリシャ当局が公海で発見した移民船をトルコ側に不法に送り返していると非難しているが、ギリシャ当局はこれを否定している。

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