◎逮捕された2人はスピードボートを使って山火事に見舞われているエビア島に35人を密入国させようとした。
ギリシャ沖、亡命希望者たち(Getty Images/AFP通信)

ギリシャ沿岸警備隊が移民35人の密入国に関与したとされる容疑者2人を逮捕した。警察当局が25日、明らかにした。

それによると、逮捕された2人はスピードボートを使って山火事に見舞われているエビア島に35人を密入国させようとしたという。

沿岸警備隊は声明で、「巡視艇は25日遅くにエビア島近くで不審なボートを発見した」と明らかにした。

それによると、巡視艇はボートを止めた後、近くの砂浜を捜索し、アフリカ・中東出身の移民35人を発見したという。

エビア島ではこの数日、複数地点で山火事が発生し、延焼し続けている。25日には消火活動中の飛行機が墜落。乗員2人が死亡した。

ギリシャは紛争地から逃れた中東・アフリカ・アジアの移民の目的地のひとつであり、年間数万人が船や陸路で亡命を試みている。

2015~16年のシリア難民危機の際は多くの移民がトルコ沿岸からエーゲ海東部の島に小舟で密入国したが、現在は海上パトロールが厳しくなったため、そのルートを使う移民は少なくなった。

その代わりにエーゲ海の中央・南部を横断し、ギリシャの南端を回ってイタリアの島(ランペドゥーザ島やシチリア島)に向かう密入国者が増えているようだ。

警察は逮捕した2人の身元と認否を明らかにしていない。

スポンサーリンク