◎ロシアは一部のEU加盟国への天然ガス供給を停止している。
ギリシャ政府は7日、公共部門のエネルギー使用量を10%削減するため、国家公務員に節電の取り組みを強化するよう命じた。
環境省報道官は声明で、「政府は2030年までに公共部門のエネルギー消費を30%削減したいと考えている」と述べた。
また同省は、今後、家庭や民間企業に対しても節電を勧告する予定であるとした。
欧州諸国はロシアのウクライナ侵攻に伴う天然ガス危機に対処するため、節電・節ガス大作戦を展開中である。
対策は多岐にわたる。
▽エアコンの温度設定を高くする
▽公共施設の夜間照明減
▽シャワーの時間を短くする
▽ネクタイを脱ぎ捨てる
▽使わない家具のコンセントを抜く
環境省報道官によると、政府は公共部門のエネルギー使用量を監視するデジタルプラットフォームを立ち上げ、その実績と予算を結びつける。成果を上げた部門にはボーナスを、節電に失敗した部門は予算を削減される。
報道官は、「国家公務員に告ぐ。節電を徹底しなさい!」と呼びかけた。「業務終了後、あなたはパソコンを切り、使用していない照明を切り、コーヒーメーカーをオフに、その他の家電のコンセントも引っこ抜き、ロスがないことを確認しなければなりません...」
また報道官は公共部門が入るすべての建物にエネルギー監督者を任命し、節約目標が掲げられるとした。「エアコンの設定温度は合理的なものとなり、夜間を窓を開け放ち、オフィスをキンキンに冷やし...」
各自治体は建物の夜間照明の削減や街灯の点灯時間の見直しも迫られる。
政府は今月から公共部門が使用する建物の電力・ガス使用量を減らす改良工事を実施予定。予算は6億4000万ユーロと見積もられている。
ロシアは一部のEU加盟国への天然ガス供給を停止している。
ギリシャ政府は7日の声明で、「ロシアは天然ガスを止めることで欧州に圧力をかけ、電力・ガス価格を前代未聞のレベルに押し上げている」と指摘した。
ギリシャは他のEU諸国に比べるとロシアへの依存度が低く、アゼルバイジャンや北アフリカ諸国からもガスを輸入している。