◎ギリシャ政府はアフガニスタンの崩壊に伴う移民希望者の増加に備えており、今月初めに新しい国境壁と監視ネットワークシステムを完成させた。
2021年9月18日/ギリシャ、サモス島のヴァシータウン近くに建設された移民キャンプ(Getty Images/AFP通信)

9月18日、ギリシャ政府はエーゲ海の東に位置するサモス島に新しい移民キャンプを開設した。

当局によると、新キャンプの整備費用は約5,000万ドル(約55億円)だったという。ノティス・ミタラキス移民・庇護大臣は18日、施設は最大3,000人を収容し、そのうち約3分の1は仮設ハウス、残りは大きな仮設ホールに収容されると発表した。

ミタラキス移民・庇護大臣は記者団に対し、「新しい監視施設は旧キャンプよりはるかに良い生活条件を提供すると同時に、地域社会のセキュリティ対策にも配慮しています」と述べた。「新キャンプは市域外にあり、地域住民の生活に影響を与えることはありません」

これにより、一部の関係諸国から「恥ずべき」と批判されていた密で時代遅れな旧キャンプの移民は新キャンプに移送される。現地メディアによると、旧キャンプで生活している移民約550人の移送は9月20日から始まる予定だという。

ギリシャ政府はアフガニスタンの崩壊に伴う移民希望者の増加に備えており、今月初めに新しい国境壁と監視ネットワークシステムを完成させた。

またギリシャ議会は現在、沿岸警備隊の許可を得ずに難民の救助活動を行った人権団体に1年以下の懲役と罰金1,190ドル(約13万円)を科し、NGOには追加の罰金を科すことができる法案を審議している。この法案には国外追放手続きを簡素化する条項も含まれており、欧州委員会と人権団体に非難されている。

トルコの海岸に近いサモス島やレスボス島を含むギリシャの島々は、2015年と2016年に発生したシリア難民危機の主要な入り口のひとつだった。危機の間、100万人以上がこのルートを利用してギリシャや他のヨーロッパ諸国に渡ったと推定されている。

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