◎サービス労働者の労組「ベルディ(Verdi)」は国内の公共交通機関などで働く組合員に対し、27日に24時間ストを行うよう呼びかけている。
ドイツ、首都ベルリン、賃上げを求めるデモ(Getty Images)

ドイツ国内で26日、列車や航空機を利用する旅行者の数が急増した。

ドイツ通信社(dpa)によると、フランクフルト空港は異様に混雑し、長距離列車も軒並み満席だったという。

サービス労働者の労組「ベルディ(Verdi)」は国内の公共交通機関などで働く組合員に対し、27日に24時間ストを行うよう呼びかけている。

ミュンヘン空港は26日からストを開始し、27日も終日閉鎖される予定だ。さらにフランクフルト空港では航空大手ルフトハンザのシステムに技術的な問題が発生し、遅延や欠航が相次いだ。

フランクフルト空港でドイツ公共放送連盟(ARD)の取材に応じた女性は、「今日中に移動しないと大変なことになる」と語った。

国内で2番目に利用者の多いミュンヘン空港はベルディの要請に基づき、48時間ストを実施している。これにより、約1500便が影響を受けた。dpaによると、ミュンヘン空港は緊急時の離着陸のみ可能だという。

ベルディの書記長は今週、公共交通機関で働く約12万人の組合員にストへの参加を呼びかけた。首都ベルリンを除く国内の空港で働く警備員や地上職員、全国16州のうち7州の交通機関職員、港湾職員、高速道路職員が応じる予定だ。

報道によると、一部の高速道路やトンネルもストにより閉鎖される可能性があるという。

鉄道部門の組合員を代表する労組EVGはドイツ鉄道(国鉄)などで働く約23万人にストと抗議デモに参加するよう呼びかけている。

ベルディは連邦政府および自治体職員の給与交渉を主導し、10.5%の賃上げを要求している。政府は2段階で合計5%および、2500ユーロの一時金を提示している。

EVGは24時間デモを何度も行い、政府に12%の賃上げを要求している。

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