◎EVGは今年、何度かストを決行し、ドイツ鉄道(国鉄)に大打撃を与えた。
ドイツ鉄道(国鉄)の職員(Getty Images)

ドイツの鉄道組合員約23万人を代表する労組EVGが22日、長期にわたる労使交渉が決裂したことを受け、組合員に無期限ストを求めると発表した。

それによると、EVGは組合員投票で無期限ストを行うか否かを決めるという。

EVGは今年、何度かストを決行し、ドイツ鉄道(国鉄)に大打撃を与えた。

EVGの書記長は22日の声明で、「組合員投票は4~5週間かけて行われる予定であり、決行には全組合員の75%以上の賛成が必要」と明らかにした。

また書記長はこの投票を行う間、「警告スト」を行う可能性があると示唆した。ドイツの学校はまもなく夏休みを迎え、夏の観光シーズンが本格化する。

EVG執行部は21日の声明で、最新の労使交渉が決裂したと報告していた。

EVGは12%の賃上げと労働契約期間を12カ月に短縮するよう求めている。会社側は27カ月での契約更新を望んでいるようだ。

EVG執行部はドイツ鉄道の提案を「話にならない」とはねつけている。

欧州最大の経済大国であるドイツの消費者物価指数(CPI)は高止まりしている。5月は前年同月比で6.1%増であった。

中央政府は4月、250万人以上が働く公共部門の賃金協定に合意し、数カ月にわたる労働争議に終止符を打った。この合意に鉄道労組は含まれない。

ドイツ鉄道はEVGがもうひとつの主要鉄道労組であるGDLとの長年にわたる対立を有利に進めるため、「無茶な提案」でポイントを稼ごうとしていると非難している。

GDLは今年広範にドイツ鉄道との交渉を開始する予定である。

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