◎1000人以上の警察官が西部と南部の数十軒の家、店舗、事務所を捜索し、弁護士2人を含む10人を逮捕した。
ドイツ、首都ベルリンの警察官(Getty Images)

ドイツの捜査当局が国際的な人身密輸組織に対して大規模な家宅捜索を行った。現地メディアが17日に報じた。

それによると、1000人以上の警察官が西部と南部の数十軒の家、店舗、事務所を捜索し、弁護士2人を含む10人を逮捕したという。

ドイツ通信社(dpa)は関係者の話しとして、「ギャングの構成員とされる38人と、ギャングに金を払って中国人などを密入国させられた147人を捜査している」と報じた。

連邦警察は組織のリーダーとされるケルン出身の42歳と46歳の弁護士2人を逮捕。身元は明らかにしていない。

それによると、この弁護士2人は熟練外国人労働者の入国を推進する法律を悪用し、基準を満たしていない中国人約350人の居住許可を取得したとみられる。

2人は法律事務所を通じて中国やアラブ諸国から裕福な外国人を密入国させたと告発されている。

警察によると、顧客はビザ取得の手助けをするために、法律事務所に1人あたり3万~35万ユーロを支払っていたという。

弁護士たちはその金でダミー会社を設立し、密入国者の仮住まいを調達するなど、人身売買組織のような手法で荒稼ぎしたとされる。

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