◎現地メディアによると、警察は17日の早い時間に放火犯を逮捕したという。
2021年11月28日/スウェーデン、イェヴレボリ県イェブレ、毎年制作されるクリスマス飾り「イェブレのやぎ」(Getty Images/AFP通信)

12月17日、スウェーデン中央部イェヴレボリ県で有名なクリスマス飾り「イェブレのやぎ(わらの人形)」が5年ぶりに炎上した。

現地メディアによると、警察は17日の早い時間に放火犯を逮捕したという。

2頭のわらヤギは1966年のデビュー以来、毎年待降節(アドベンド)の最初の日に建てられ、多くの人々に親しまれてきた。しかし、イエス・キリストの降誕を待ち望むヤギは何度も放火被害に見舞われており、一部の批評家は炎上を「伝統行事」と呼んでいる。

記録によると、ヤギは2016年以来4年連続で焼失を免れていたという。自治体と制作関係者は24時間体制でヤギを守っていた。

イェブレの報道官レベッカ・シュタイナー氏は17日の声明で、「私たちは打ちのめされている」と述べた。「クリスマスのちょうど1週間前にスウェーデンのシンボルが焼け落ちました。ヤギの制作に関わった人々はひどく打ちのめされています...」

ヤギはデビューイヤーの大晦日に燃え、1969年から12年連続で破壊もしくは盗まれた。記録によると、ヘリコプターで盗まれかけたこともあったという。

警察は17日、目撃者の証言に基づき、40代の男を現場周辺で逮捕したと発表した。声明によると、容疑者の手には「すす」がついていたという。

消防当局によると、ヤギは17日の未明に炎上したという。現場で対応に当たった消防士は地元メディアの取材に対し、「ヤギは線香花火と同じくらい早く燃えた」と語った。

イェブレの報道官シュタイナー氏は声明の中で、「ヤギの建設業者と自治体は厳格なセキュリティ対策を講じていたが、ヤギを間近で見たいという市民の要望に応えつつセキュリティを維持することに苦労していた」と語った。

ヤギは独自のツイッターアカウントを持っており、先月末には制作完了と待降節のスタートを祝うツイートを発信していた。

<イェブレのやぎ>
1966年:放火
1967年:生き延びた
1968年:生き延びた
1969~80年:放火、破壊、窃盗
1981年:サバイブ
1982~87年:放火、破壊
1988年:生き延びた
1989年:放火
1990年:生き延びた
1991年:放火
1992年:放火
1993年:生き延びた
1994年:生き延びた
1995年:放火
1996年:生き延びた
1997年:生き延びた
1998~2001年:放火、水没
2002年:生き延びた
2003~09年:放火
2010年:生き延びた
2011~13年:放火
2014年:生き延びた
2015年:放火
2016年:放火
2017~20年:生き延びた
2021年:放火

生存回数:16回
破壊回数:40回

2021年12月17日/スウェーデン、イェヴレボリ県イェブレ、燃え上がる「イェブレのやぎ」(GASTRIKE RESCUE SERVICE/Getty Images/AFP通信)
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