◎フランスでは毎年約5000万羽のオスひよこが殺処分されている。
2022年12月7日/フランス、パリの農業省前、オスひよこの殺処分に抗議する活動家たち(Francois Mori/AP通信)

フランスの首都パリで7日、オスのひよこの殺処分を禁止する法律に異議を唱える抗議デモが開催され、動物愛護団体数十人がシュプレヒコールを上げた。

この殺処分禁止法は来年1月に施行される予定だ。パリに拠点を置く動物愛護団体L214は政府が認めた例外を非難し、オスひよこを一匹残らず保護するよう求めた。

AP通信によると、活動家たちは農水省前でデモを行い、一部の活動家はオスひよこの殺処分を模したぬいぐるみをメディアに公開した。

極左政党「不服従のフランス(LFI)」のメランション(Jean-Luc Melenchon)氏を含む議員も集会に参加し、マクロン政権を非難した。

政府によると、フランスでは毎年約5000万羽のオスひよこが殺処分されているという。その方法は粉砕もしくはガス処理である。

マクロン(Emmanuel Macron)大統領はヒヨコの淘汰を禁止し、その代わりにオスとメスの卵を区別し、処分することは許可するとした。ドイツも同様の法律を施行している。

しかし、L214によると、生産者は「食品に加工されるニワトリ」を法律の対象外にするよう求めているという。つまり、卵を産まないオスひよこは「殺処理」され、ひき肉になる。

さらにこの法律は動物のエサ(ひき肉)になるオスひよこの殺処理を認めている。

L214はこの二つの条項により、生産者の大半が現在の処分体制を維持できると主張している。

一方、卵の生産者は「オスとメスの卵を見分ける作業はコストがかかりすぎる」と批判している。

デモを主催したL214の代表は声明で、「政府はオスひよこが淘汰され続けることを認識し、ウソをついている」と非難した。「マクロンはオスひよこの苦しみを理解しなければなりません...」

2022年12月7日/フランス、パリの農業省前、オスヒヨコの殺処分を模したぬいぐるみ(Francois Mori/AP通信)
スポンサーリンク