◎各紙の世論調査で4位前後につけているメランション議員の集会は人目を引くことから「メランショー」と呼ばれている。
2022年3月20日/フランス、パリで開催された左派集会(Thomas Padilla/AP通信)

仏大統領選に立候補している左派党のジャン=リュック・メランション議員は20日、パリの街頭で数千人規模の選挙集会を開催した。

仏大統領選の第1ラウンドは4月10日に行われる予定。第1ラウンドで過半数を獲得する候補者が出なかった場合は4月24日の決選投票で勝者を決める。

各紙の世論調査で4位前後につけているメランション議員の集会は人目を引くことから「メランショー」と呼ばれている。

フランスの経済は2012年に発足した社会党政権で失速したものの、集会に集まった人々はメランション議員の背中を押した。

支持者たちは「我々は勝つぞ!」「GO!メランション!GO!」などと叫んだ。

メランション議員は45分間の演説で現職のマクロン大統領を厳しく批判し、定年退職年齢の引き下げと最低賃金の引き上げを約束した。

マクロン大統領は定年を現在の62歳から65歳に段階的に引き上げる年金改革を推進している。

メランション議員は差別のないフランス、不可分のフランス、平等なフランスを作り上げると約束した。「皆さん、私に投票すれば60歳で引退できます」

左派党の選挙関係者によると、集会参加者は10万人近くに達したという。

メランション議員は2017年の大統領選挙に立候補したが決選投票に進めなかった。

社会党のフランソワ・オランド前大統領は低迷し続ける経済、雇用問題、支持率の低迷などを理由に大統領選への立候補を断念した。現職大統領が2期目を断念したのは共和制に移行して以来初めてだった。

2022年3月20日/フランス、パリで開催された左派集会、左派党のジャン=リュック・メランション議員(Thomas Padilla/AP通信)
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