◎フェミニスト団体率いるデモ隊は雨の中、「女性、生命、自由!」と唱えながらパリ市内を行進した。
2022年10月2日/フランス、パリの通り、イランの道徳警察に抗議するデモ(Aurelien Morissard/AP通信)

フランスの首都パリで2日、イランの道徳警察による暴力と女性軽視に抗議するデモが行われ、数千人が参加した。

AFP通信によると、国内の主要フェミニスト団体、政治家、人権団体、イラン系住民がパリ東部の広場に集まり、市内を練り歩いたという。

イランの首都テヘランでクルド人女性のアミニ(Mahsa Amini)さんがヒジャブを適切に着用しなかったという理由で道徳警察に殴り殺された事件は全国規模のデモを引き起こし、一部地域では暴動に発展した。

アミニさんは先月13日、テヘランを訪問中にヒジャブを適切に着用しなかったという理由で道徳警察に殴られ、パトカーに頭を叩きつけられ、車内で暴行を受け、昏睡状態に陥り、3日後に死亡した。

フェミニスト団体率いるデモ隊は雨の中、「女性、生命、自由!」と唱えながらパリ市内を行進した。「イランの女性に自由を」「ヒジャブ強制に反対」「#Mahsa Amini」と書かれた横断幕なども掲げられた。

今回の事件に抗議するデモはいくつかの国で行われているが、このパリ行進はイランのデモを上回る規模になったと報告されている。

イラン革命防衛隊(IRGC)と警察はデモを厳しく取り締まっているため、1カ所に数千人を集めてデモを行うことは難しい。

イランの抗議者は1979年の革命以来、国を支配してきた聖職者を打倒するよう求めている。IRGCはこのデモに外国勢力が関与していると主張し、イラク北部クルド人自治区の武装勢力拠点を空爆した。

紛争が絶えないイラン南東部シスタンバルチスタン州では1日、武装勢力が警察署を襲撃した。国営イラン通信(IRNA)によると、この攻撃でIRGCの兵士4人を含む19人が死亡、30人以上が負傷したという。

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