フランス当局が極右「国民連合」の本部を家宅捜索、書類押収

捜査当局はこの家宅捜索に関するコメントを出していない。
フランス、極右「国民連合(RN)」のルペン議員(左)とバルデラ党首(AP通信)

フランスの捜査当局が極右「国民連合(RN)」のパリ本部事務所を家宅捜索し、書類や会計記録を押収した。RNのバルデラ(Jordan Bardella)党首が9日、明らかにした。

バルデラ氏はX(旧ツイッター)に声明を投稿。警察が同党の最近の地方選挙、大統領選挙、議会選挙、欧州議会選挙、選挙活動に関するすべての書類を押収したと書いた。

またバルデラ氏はこの家宅捜査を「嫌がらせ」と呼んだ。「この壮大な、かつてない作戦は、新たな嫌がらせ作戦の一環である。これは多元主義と民主主義に対する深刻な攻撃だ」

捜査当局はこの家宅捜索に関するコメントを出していない。

パリの裁判所は4月末、欧州議会の公金を不正に受け取ったとして公金横領の罪に問われていたマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員に禁固4年(執行猶予2年)の有罪と、即座に効力を持つ5年間の被選挙権停止を言い渡した。

ルペン氏はRNの前党首であり、控訴審で無罪とならない限り、次の大統領選には出馬できない。

ルペン氏は不正行為を否定。マクロン政権が政治的な理由で罪をでっちあげたと主張している。

ルペン氏は2022大統領選決選投票で現職のマクロン(Emmanuel Macron)大統領に敗れた。得票率はマクロン氏が58%、ルペン氏が42%であった。

ルペン氏は2027大統領選の有力候補と目されていたが、この判決で出馬は難しい状況となった。

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