EU、新たなロシア制裁承認せず、スロバキアが反対
スロバキアは2028年1月1日までにロシア産天然ガスの輸入を段階的に廃止するというEUの提案に関する懸念が解消されるまで、18弾制裁を承認しないと主張してきた。
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EU加盟国が15日、ロシアに対する第18弾の経済制裁を承認しなかった。EUのカラス(Kaja Kallas)外交安全保障上級代表が外相会合後、明らかにした。
カラス氏はブリュッセルの記者団に対し、「制裁が承認されなかったことは本当に残念だ」と述べ、16日中に合意に達することを期待していると強調した。
またカラス氏は「ボールはスロバキアにある」と述べた。
スロバキアは2028年1月1日までにロシア産天然ガスの輸入を段階的に廃止するというEUの提案に関する懸念が解消されるまで、18弾制裁を承認しないと主張してきた。
ロイター通信は14日、情報筋の話しとして、「加盟26カ国は第18弾制裁の発動で合意したが、1つの加盟国がロシア産原油の価格上限引き下げ案について、依然として懸念を示している」と報じていた。
EUの執行機関である欧州委員会は先月、ロシアに対する18回目の制裁措置案を発表。ロシアのエネルギー収入、銀行、軍事産業を標的にした。
新たなパッケージでは、ロシアのノルドストリームガスパイプラインとの取引禁止、および制裁回避に関与する銀行の取引禁止を提案している。
EU外交部によると、この中にはロシア産原油の価格上限を、過去3ヶ月間の原油平均市場価格を15%下回る変動制とする案も含まれている。