◎バルト三国を含む旧ソ連構成国におけるLGBTQ+(性的少数者)の権利拡充は西欧に比べると遅れている。
エストニアのカヤ・カラス首相(Bloomberg)

エストニア国会(一院制、定数101)が20日、同性婚を認める法案を賛成多数で可決した。バルト三国の中で同性婚を認めたのは同国が初めて。

地元メディアによると、法案は賛成55-反対34で可決・成立したという。通称「家族法」は2024年1月1日に施行される予定だ。

バルト三国を含む旧ソ連構成国におけるLGBTQ+(性的少数者)の権利拡充は西欧に比べると遅れている。

中道右派のカラス(Kaja Kallas)首相は保守的な野党、市民団体、ローマカトリック教会などから同性婚を拒否し、伝統的な家族の価値観を守るよう圧力を受けてきた。

地元メディアはこの法案をカラス政権の信任投票と呼んでいた。

カラス氏は声明で法案成立を称賛し、「エストニアは世界の民主主義国の仲間入りを果たした」と強調した。「すべての人が誰とでも結婚できる権利を持つべきです...」

同性愛者のパートナーシップ制度はそのまま維持される予定だ。結婚を望まないカップルはこの制度を利用できる。

エストニアの隣国であるラトビア国会(一院制、定数100)は先月、同性愛者であることを公表しているリンケービッチ(Edgars Rinkevics)外相を次期大統領に選出(来月就任予定)した。

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