◎サンデー・タイムズ紙によると、コカインを使用した痕跡は議事堂内にあるボリス・ジョンソン首相の事務所近くの洗面所を含む計11カ所で確認されたという。
2021年12月6日/イギリス、ロンドンのウェストミンスター宮殿近く、警察の捜査に加わるボリス・ジョンソン首相(右)(Christopher Furlong/Pool/AP通信)

12月6日、イギリス議会当局はロンドンの議事堂内でコカインを使用した痕跡が見つかったこと受け、警察に捜査を命じた。

庶民院のリンジー・ホイル議長は6日、サンデー・タイムズ紙が議事堂内で違法薬物を使用した痕跡が見つかったと報じたことを受け、警察に捜査を依頼したと述べた。

サンデー・タイムズ紙によると、コカインを使用した痕跡は議事堂内にあるボリス・ジョンソン首相の事務所近くの洗面所を含む計11カ所で確認されたという。タイムズの記者は、「11カ所にアクセスできるのはジョンソン首相、議員、議会の職員、ジャーナリスト」と報じた。

ホイル議長は声明の中で、「議事堂内で違法薬物が使用されたのであれば、当局は法律に基づき、完全かつ公正に捜査を行う」と述べた。

ジョンソン首相の報道官は6日の記者会見で、「首相も捜査に注目している」と語った。

政府はこの日、薬物乱用と薬物関連犯罪を取り締まる新しい政策を発表したばかりだった。政府のホームページによると、この政策は薬物の売人および人身売買業者に対する警察の取り締まりと、薬物依存に苦しむ人々に対する公共の支援を強化するという。

また政府は違法薬物の需要を抑えるために、合法ハーブなどの娯楽用ドラッグの規制を強化する準備を進めている。合法ハーブはその名の通り合法だが、違法な葉や成分を混ぜたハーブが大量に流通しており、深刻な社会問題となっている。

キット・モルトハウス警察大臣は6日、議事堂内で違法薬物を使用した痕跡が見つかったことは驚くべきことではないと述べた。「毎日数千人が施設に出入りしています。その中に一人も薬物使用者がいない方が驚きです」

ジョンソン首相は6日早朝、警察のパトロールを視察し、薬物犯罪の取り締まりを強化すると約束した。

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