◎主要政党である左派連合(PVDA・GL)と自由民主党は自由党(PVV)との連立交渉から手を引いている。
2023年11月24日/オランダ、首都アムステルダム、自由党(PVV)のウィルダース党首(Peter Dejong/AP通信)

先月の下院議会選(定数150)で第1党に躍進したオランダの極右「自由党(PVV)」の報道官は1日、連立交渉が難航していると認め、「より多くの時間が必要」という見方を示した。

PVVは12月7日の下院協議に先立ち、今週早々に連立に関する報告書を国会に提出する予定であった。

しかし、報道官は下院議長に宛てた書簡の中で、「翌週の早い時点で報告書を提出する予定だ」と述べ、他政党の交渉が難航していると認めた。

主要政党である左派連合(PVDA・GL)と自由民主党はPVVとの連立交渉から手を引いている。

政界引退を表明しているルッテ(Mark Rutte、56歳)首相の自由民主党はPVVとの連立を否定する一方、国会では前向きに協議する用意があると表明している。

中道の新社会契約党(NSC)は連立の可能性を排除していないが、同党の党首は1日、「連立交渉を開始する準備はできていない」と述べた。

NSCはPVVのウィルダース(Geert Wilders)党首の度重なる「反イスラム発言」を差別主義と批判してきた。

これに対し、ウィルダース氏は選挙期間中、「オランダの脱イスラム化というPVVの長年の構想は、現在のところ優先事項ではない」と繰り返し弁明していた。

PVVは先月22日の選挙で37議席を獲得。PVDA・GLは25議席、自由民主党は24議席、NSCが20議席となっている。

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