◎フレデリクセン氏は7日、コペンハーゲンの広場で男に暴行を受けた。
デンマークのフレデリクセン(Mette Frederiksen)首相に暴力を振るったとされる39歳の男が8日、首都コペンハーゲンの裁判所に出廷した。
地元メディアによると、男は現地時間午前11時に裁判所に入ったという。
フレデリクセン氏は7日、コペンハーゲンの広場でこの男に暴行を受けた。
警察はフレデリクセン氏がケガをしたかどうかを明らかにしていないが、地元メディアは目撃者の話しとして、「首相は暴行を受けた後、徒歩で現場を離れた」と伝えている。
首相府の報道官は7日、公共放送DRの取材に対し、「首相は事件にショックを受けている」と述べていた。
事件を目撃したという女性は日刊紙BTに対し、「男は首相に近づき、肩を強く押し、突き飛ばした」と語った。それによると、フレデリクセン氏は倒れず、ケガを負ったようには見えなかったという。
もうひとりの目撃者はBTに、「男が首相を突き飛ばした直後、警護部隊と思われる大きな男性と警察官が加害者にとびかかった」と述べた。
逮捕劇を目撃した男性はDRに、「首相を見たが、顔にケガはなく、すぐに立ち去った」と語った。
欧州諸国では今週投票が始まった欧州議会選を前に、政治家への暴力が相次いでいる。
デンマークの投票は9日に行われる予定だ。フレデリクセン氏は与党候補の選挙キャンペーンに参加していた。
先月にはドイツの与党・社会民主党の候補が選挙運動中に殴打され、重傷を負った。
スロバキアでは5月15日にフィツォ(Robert Fico)首相が銃撃され、重傷を負った。フィツォ氏は順調に回復し、病院を退院。自宅療養中である。