◎キプロスの沿岸警備隊は今週、ボートに乗っていたシリア難民(計142人)を4日連続で救助した。
キプロス沖、西欧を目指す移民たち(Getty Images)

キプロス当局がシリア、レバノン、トルコから移民を組織的に密入国させた人身売買組織を取り締まった。現地メディアが23日に報じた。

それによると、国家警察は3カ月にわたる捜査の末、島の南東部にある複数の建物を家宅捜索し、シリア人5人を逮捕したという。

裁判所は警察の捜査が終わるまで5人を拘留するよう命じた。5人は人身売買や組織犯罪に関与した罪などに問われる見通し。

国家警察の報道官はAP通信の取材に対し、「当局は別のシリア人7人の行方を追っており、その一部は海外に逃亡した可能性がある」と伝えている。

それによると、当局は家宅捜索中に難民とみられるシリア人44人を保護したという。

44人は取り調べを受け、人身売買に関与していないことが証明されれば、移民として扱われることになる。

キプロスの沿岸警備隊は今週、ボートに乗っていたシリア難民(計142人)を4日連続で救助した。

内務省はアフリカ大陸・サハラ以南の移民を抑制する取り組みがうまく機能し、亡命申請が大幅に減少したとしながらも、この数カ月でシリア難民の不法入国が増加していると指摘していた。

中央政府の統計によると、今年6月と7月の亡命申請は合わせて1285件。昨年同期の3分の1以下に減少した。

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