◎国会(一院制、定数151)は新内閣を賛成79ー反対61で承認した。
2024年5月17日/クロアチア、首都ザグレブの国会(Darko Bandic/AP通信)

クロアチア与党・クロアチア民主同盟(HDZ)が17日、極右政党「祖国運動(DP)」との連立政権を発足させた。

3期目をスタートさせたプレンコビッチ(Andrej Plenkovic)首相は国会演説で、「新内閣はさらなる経済成長と近代化に注力する」と表明。「これまでのところ、市民は我々の努力を認めてくれている」と述べた。

国会(一院制、定数151)は新内閣を賛成79ー反対61で承認した。

DPは比較的新しい政党で、中道右派のHDZから離脱した急進的な民族主義者や保守派で構成されている。

議会選は先月17日に行われ、HDZが第1党を維持したものの、単独過半数には届かなかった。

新内閣の議席は過半数に届かず、他の右派政党の支持を得ながら国会を運営することになる。

クロアチアの人口は約380万人。EU加盟27カ国の中で最も脆弱だが、昨年ユーロを導入するなど、一定の経済成長率を維持している。

少数民族であるセルビア系住民を代表する政党はDPが連立に参加したため、数年ぶりに内閣に含まれなかった。

一部の専門家はクロアチアのユーゴスラビアからの分離独立およびクロアチア政府とセルビア系住民による紛争(1991~95年)で苦労して勝ち取った民族的バランスを損なう可能性があると指摘している。

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