◎新たに建設される原子炉2基の出力は2300メガワット。米原子力大手ウェスチングハウスが工事を請け負う。
ドイツの原子力発電所(ロイター通信)

ブルガリアで唯一の原子力発電所を拡張する工事が始まった。現地メディアが25日に報じた。

それによると、新たに建設される原子炉2基の出力は2300メガワット。米原子力大手ウェスチングハウスが工事を請け負う。

ウェスチングハウスは今年初め、AP1000加圧水型原子炉1基または2基の増設計画でブルガリア電力公社と契約を交わした。

首相府の報道官は声明で、「政府はこのプロジェクトに2億5000万ユーロの予算を割り当てている」と説明した。1号炉は2033年、2号炉は2035~36年に完成する予定だ。

ブルガリアは現在、コズロドゥイ原発でロシア設計の原子炉2基(各1000メガワット)を稼働させている。

運転免許はそれぞれ2027年と2029年に切れるが、規制当局の認可が得られれば、それ以降も運転できる。

首相府はこの原発拡張について、「エネルギー安全保障に欠かせないものである」と強調している。

ブルガリア政府はロシアによるウクライナ侵攻を受け、ロシア産エネルギー依存を解消する取り組みを開始。エネルギー多様化の一環として昨年、仏原子炉メーカーのフラマトムおよびウェスチングハウスとコズロドゥイ原発に新たな核燃料を供給する契約を結んだ。

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