◎ロシアは昨年、戦術核の一部をウクライナやNATO加盟国ポーランド、ラトビア、リトアニアと国境を接するベラルーシに移した。
ロシアのプーチン大統領(右)とベラルーシのルカシェンコ大統領(Getty Images)

ベラルーシは7日、ウクライナをめぐる西側諸国との緊張の中、同盟国ロシアが配備している戦術核を搭載できるミサイルや戦闘機による訓練を開始した。

記録的な5期目をスタートさせたプーチン(Vladimir Putin)大統領の盟友であるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は戦術核訓練を絶賛し、「必要に応じてそれを使う用意があることを敵国に示すのだ」と主張した。

ロシアも前日ウクライナ戦争に深く関与する可能性があるという西側高官の発言を受け、イギリスの軍事施設を攻撃すると脅したうえで、戦術核の使用を想定した訓練を行うと発表した。

ロシアが核訓練を事前に通知したのは初めてである。

チームプーチンの切り込み隊長であるルカシェンコ氏の報道官は声明で、「核弾頭搭載可能な弾道ミサイルイスカンデルや戦略爆撃機を訓練に投入する予定だ」と述べた。

ロシア軍もこの演習に参加する。7日に歴史的な5期目をスタートさせたプーチン氏はロシアの安全保障を確立させると誓い、核訓練にゴーサインを出した。

ロシアは昨年、戦術核の一部をウクライナやNATO加盟国ポーランド、ラトビア、リトアニアと国境を接するベラルーシに移した。

リトル・プーチンの愛称で知られるルカシェンコ氏はこの決定を称賛し、西側を威嚇。ウクライナで戦うロシア軍に支援を提供してきた。

ベラルーシに配備された戦術核はロシアの管理下に置かれている。

戦術核は戦場での使用を目的としたもので、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの長距離兵器に搭載される核弾頭に比べると射程が短く、威力も低い。

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