◎独米英日仏加伊とEU首脳はバイエルン州ガルミッシュパルテンキルヘン近郊のエルマウ城で食料危機、インフレ、ロシアによるウクライナ侵攻などについて協議する。
2022年6月25日/ドイツ、ミュンヘン郊外、G7首脳に抗議するデモ隊と警察当局(Matthias Schrader/AP通信)

ドイツ南部バイエルン州で25日、G7首脳に異議を申し立てたい活動家約4000人が集結、抗議した。

ドイツ通信社(dpa)によると、デモの主催者は2万人以上を動員したいと考えていたが、ミュンヘンの公園に集まった活動家は4000人ほどにとどまったという。主催者はSNSの投稿で失望を表明した。

デモを主催した団体の広報担当はdpaのインタビューの中で、「活動家たちはロシア・ウクライナ戦争が続く中でG7の首脳に異議を申し立てるのは不適切かもしれないと考えたのだろう」と語った。

また広報担当は、「多くの活動家がG7の気候対策に不満を抱いている」と強調した。

dpaによると、7年前にバイエルン州で開催されたG7サミットでは約3万5000人がシュプレヒコールを上げたという。

G7首脳は現地時間25日午後に同州ガルミッシュパルテンキルヘンに到着する予定である。サミット会場はリゾート施設のエルマウ城。

会議の主な議題はロシア・ウクライナ戦争、気候変動、エネルギー危機、食料安全保障など。

ドイツのショルツ(Olaf Scholz)首相は25日に放送されたインタビューの中で、「ロシアのウクライナに対する残忍は戦争はドイツにも影響を与えている」と述べ、食品とガスの価格高騰に言及した。

一方、環境保護団体グリーンピースや国際NGOオックスファム・インターナショナルを含む少なくとも15の団体がミュンヘンのデモに参加するよう呼びかけている。

団体の要求は化石燃料の段階的廃止、動物や植物の保護、社会正義の追求、飢餓との闘いの強化などである。

グリーンピースは25日の声明で、「我々はG7に要求する。遅くとも2035年までのエネルギー転換、つまり化石燃料、あらゆる形態の化石燃料を廃止すると約束し、戦争や紛争への資金供給を停止せよ!」と述べている。

オックスファム・インターナショナルの活動家7人は、ミュンヘン近郊でG7首脳のかぶりものを披露した。

同団体の広報担当はAP通信の取材に対し、「我々はこの時代の複数の危機に対処する具体的な行動を必要としている」と語った。「つまり、G7は直ちに行動しなければならないのです。彼らは飢餓、不平等、貧困と戦わなければならないのです...」

ドイツ政府によると、エルマウ城周辺には警察官約1万8000人が配備されるという。

ショルツ氏は25日夜にエルマウ城で首脳らを迎える予定。日本を含むG7首脳は会議後、マドリードのNATO首脳会議(6月28~30日)に臨む。

2022年6月25日/ドイツ、ミュンヘン郊外、G7首脳会議に反対する国際NGOオックスファム・インターナショナルの活動家(Matthias Schrader/AP通信)
スポンサーリンク