◎特別捜査官が乗客全員から事情を聴いており、人身売買を主導したとみられる2人を拘束した。
LATAM航空のエアバスA320neo(LATAM Airlines)

UAE(アラブ首長国連邦)発ニカラグア行きのチャーター機に人身売買の犠牲者が乗っているとして、中継地のフランスで離陸を阻止された事案について、パリ当局は23日、インド人旅行者約300人の聴取を進めていると明らかにした。

この便はルーマニアのレジェンド航空が運行。インド国籍を持つ市民303人を乗せ、21日にパリ東部のヴァトリー空港に給油のために着陸した。

報道によると、乗客の中には子供や家族連れも含まれていた。最年少の乗客は1歳。一人旅の未成年者も数人いた。

パリ当局は「組織犯罪グループによる人身売買の疑いに関する特別捜査の一環として、乗客のうち2人を拘束した」としている。

それ以上の詳細は明らかにされていない。当局は「匿名の通報」を受けたと発表している。

レジェンド航空の弁護士はルーマニアメディアの取材に対し、「このチャーター便の乗務員15人がフランス当局の取り調べを受け、まもなく釈放された」と語った。

それによると、パイロットを含む乗務員は当局の捜査に動揺し、「会社が組織的に人身売買に関与したのではないか」という捜査員の主張に「知らない」「意味が分からない」と答えたという。

ニカラグアはビザ要件が緩く、米国への亡命を希望するアフリカ・アジア系移民の中継地になっている。

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